【カウンセリングの実際】心の病気と不眠症を乗り越える (4/4)

人の役に立ちたい・助けたいと思っている方へ

こんにちは☆
恋愛・心理カウンセラーの tama です(^ ^) 

【カウンセリングの実際】心の病気と不眠症を乗り越える

シリーズ最終回となります。

まだ読んでいないかたは是非最初からチェックしてみてくださいね。

⇒前回までのindex

心の病気と不眠症を乗り越える (1/4)
心の病気と不眠症を乗り越える (2/4)
心の病気と不眠症を乗り越える (3/4)

 

※この話はNature時代にHPに記載した内容を再度アップしています

 

男性への恐怖心

あーちゃんは、普段は周りには全くそんなそぶりを見せていませんでしたが、

「実は男性が怖いんです・・」

と打ち明けてくれたのはカウンセリングをし始めて数か月経ってからでした。

男性と一緒に長い時間いたり、車の中に一緒にいたりするとガクガクと震えがきたりしてしまうそうです。

内面的に男性らしくない人ならまだ大丈夫なようでしたが、男っぽい人と一緒にいるのは本当に怖くて、でも、それを相手に知られてしまうのは失礼だからと、なるべく平気なフリをしてきたようです。

話を聞いていくと、高校生の時に起こった男性に関わる3つの経験が原因のように思えました。

1つ目の経験は、書店で知らない男性に声をかけられて、あとをつけられたことでした。

その時、すごく怖かったそうです。家に着き、お母さんに話すと、

「そんな恰好しているからよ」

と言われたそうです。そんな恰好とは、制服(ミニスカート)にハイソックスを履き、普通にお化粧をしていたようです(※女子高生がする普通の制服スタイルです)。

男の人に声をかけられたことも怖くて仕方がなかったようですが、お母さんにそんな風にいわれたこともショックだったようです。

それからあーちゃんは、下はジャージを履くようになり、化粧もぱったりと辞めてしまったようで・・

あーちゃんは街を歩いていると、女性からナンパされるほど顔が整っていたので化粧をしないのは少しもったいないくらいでした。

(※もちろん男性からもナンパされています)

また、2つ目の経験は、同級生の男の子に誘われて映画を見に行ったときに、夜だったこともあって男性にからまれてしまったそうです。

映画館は繁華街(近くに風俗店なども有)にあったそうで、その時、その男の子は、あーちゃんを置いて逃げてしまいました。

なんとかその場は全力疾走して逃げたので(※あーちゃんは小学校の頃に陸上競技をしていたのでとても足が速かったのです)なんともなかったようですが、からんできた男性が怖かったことや、あーちゃんは女の子なのに1人置いていかれたことにショックを受けているようでした。

さらに3つ目の経験は、初めて好きになった年上の先輩と両想いっぽくなったときに(デートも何度かしていたようです)、友達から

「あの先輩、付き合っている人がいるみたいだよ」

と言われてすごくショックを受けたことでした。

その後も先輩からはメールや電話がきていたようですが、ショック過ぎて一切連絡を取らずにいたようです。

なので、実際の真相はわからずじまいでした。

そのことがキッカケでいつからかあーちゃんには

「男なんて信用できない」

という気持ちが根付くようになったそうです。

 

性的なものに対する嫌悪感

また、あーちゃんは性的なものをすごく気持ち悪い感じてしまうようでした。

性的なものに対して抵抗感が強い方は、どこか無意識的に自分の中の性的なものを抑え込んでいる方が多いんですね。

性的なものに興味がある自分を自己嫌悪してしまったり、どこか親に対して罪悪感を抱いてしまうんです。

よく思春期の男子高校生が、隠していたエッチな本をお母さんに見つかったときに感じるいやーな気持ちが罪悪感です。

また、日本人の女性は文化的なこともあり、性的なことに興味を示したり考えたりすることに対して、はしたないという気持ちが強かったりします。

そうすると、性的なことに興味がある自分をひどく自己嫌悪してしまうんですね。

でも、自己嫌悪や罪悪感という嫌な気持ちは感じたくないので、抑圧してしまいます。

あーちゃんには自分が女性ということをどこか受け入れていない部分がありました。

外見をボーイッシュにしたり、化粧をしなかったりと、自分の中の女性らしさを意図的に封印していました。

だけれど、男性といると嫌でも自分が女性であることを意識しますから、女性的な部分を封印している分、女性である部分を男性に意識されると、防衛本能のようにすごく男性を怖く感じてしまうようにみえました。

これは、高校生のとき、女性らしくしていたら、

知らない男性から声をかけられた時の怖さ

女性として見られていることへの怖さ

がつながり、これらが複雑に絡まりあって男性を怖いと感じるようになったのかなと思います。

 

トラウマを癒す

カウンセリングでいろいろと話したり、感情を解放していったり、女性らしくすることを自分に許可していくうちに、男性がだいぶ怖くなくなってきたようです。

また、初恋の男性とは地元が一緒だったので、たまに見かけたりしていたのですが、小さなキッカケを機にまた少しずつ話すようになり、今では高校生の時と同じように仲良く話せるようになったのでした。

そして、私があーちゃんの話を聞き始めてから1年半後くらいには、ジャニーズ張りの年下イケメンくんと付き合うようになりました。

 

あーちゃんの変化まとめ

あーちゃんの1年半前と今の違いをわかりやすくまとめてみました。

①不眠症が治った

前:寝れても5,6分くらい、必ず毎日同じ時間に起きる
後:熟睡できるようになった。目覚ましが鳴っても眠くてまだ寝ていたいと思う

②心の病気が治った

前:「パニック」が1日20回くらい起きる。
  薬もたくさん飲んでいた。
  人が多い都会へは行きたくないと思う。

後:「パニック」がほとんど起きなくなり、東京などに電車に乗って人で出かけられるようになった。
  気休め程度にしか飲まなくなった(お医者さんから様子見で飲むよう言われていたため)
  人ごみに行っても平気になった。

③自分らしく振る舞えるようになった

前:人を信じられず、周りの顔色を伺うばかりで自分の思ったことを言えない

後:あまりそう思わなくなった。
  新たな趣味のサークルをはじめ、そこでの集まりが楽しい。
  また、自分の言いたいことを言えるようになった。

④男性に対する恐怖心がやわらいだ

前:男性が怖かった
後:前よりも男性が怖いと思わなくなった

また、以下のような変化もありました

  • 人と一緒にいるとき無理して合わせることがなくなった。むしろ思ったことを言いすぎてしまうようになった・・
  • 犠牲や我慢をすることが減った
  • 大きな視点で物事を見れるようになった
  • 形だけ続いていた遠距離の彼氏と別れることができた(前から別れたかったけれど、傷付けるのが怖くて別れられなかった)
  • 数人からアプローチを受け、かなり年下のイケメン彼氏ができた。
  • 女の子らしくなったねと言われるようになった
  • 痩せた
  • 初恋の人とたまに街などですれ違ったときに気まずい思いをしていたのがまた普通に仲良く話せるようになった

これ以外にも細かなところで変化しているのですが、書ききれないので大きな変化のみ挙げてみました。

私としても、あーちゃんが不眠症と心の病気が治ってきたときは、自分のことのように嬉しかったです。

また、少しずつ考え方が変わっていく姿を見て、人ってやっぱり変われるんだその都度思いました。

あーちゃんからも、何度も感謝の言葉をもらいました。

でも、そのたび、あーちゃんの一歩踏み出す勇気があったからこそなんだなと思いました。

みんな、自分のことだとなかなか頑張れないんです。

このままでいいやって諦めちゃうんです。

なので、あーちゃんの勇気が今のあーちゃんを作ったんだなって思います。

そう思うと、カウンセラーってサポートでしかなく、クライアントさんが心が折れそうになるときに、しっかりケアをし、支えていくことがお仕事なんだと改めて思いました。

また、あーちゃんがすごく変わったことで、私自身も自信が付き、カウンセリングを学んだ「神戸メンタルサービス」のプロではなく、自分でカウンセリングルームを開く自信にもなったのでした。

 

あーちゃんからの感想

 tama さんと久しぶりに話したとき、今思えば「こんなこともあったなぁー」って思いました。

それくらい自分が良くなったんだなーと改めて思いました。

当時は自分がこんなに良くなるとは全然思えなかったけど、今じゃ毎日が充実し、普通に寝れているので、今ではそんなこともあったなーって思います。

当時は、心療内科に行って何年も経っているのに全然治らないので、本当はもう諦めていました。

心療内科では話を聞いてくれないし、薬を出して「はい、終了。」

まだ話したいのに話せないんだ…って感じで、行っている意味も感じなかったし、ちょっと良くなってもまたすぐに戻る…という感じでずっと平行線のままでした。

だけど、 tama さんにじっくり話を聞いてもらってくうちに、徐々に良くなっていくのが自分でもわかりました。

お母さんにも「あんた最近調子いいんじゃない?」と言われるくらいでした。

やっぱりひどかったときは、すぐ良くなりたいって思うんですけど、もちろんパッと良くならないとは分かってるんですけど、早く良くなりたいと焦って自分を追い詰めたり、いろいろ考えてまた不安になったりもしました。

だけど、 tama さんと話しているうちに焦らなくてもいいんだって思えてきて、それからさらによくなった気がします。

前は悩むと考えてしまって眠れなくなっていたけど、今では悩むことがあっても考え過ぎずすぐ寝れるようになったので寝れなかった頃があまり思い出せません。

小学校の頃から治らなかったパニック障害が1年で良くなり、男が怖いというのも、今では、そんなことないんだ、やさしい男の人もいるんだ、自分の思い込みだったとわかったら男性への怖さも和らぎました。

 tama さんのおかげです。

ありがとうでは言い表せないくらいですごい感謝してます!

ほんとにありがとうございました。

 

 

10年後の今・・

10数年経った今、 あーちゃんはすっかり完治し、私のYoutube「ゆるたま心理学」のアシスタントをしてくれています。

この頃の様子を振り返ってYoutubeで語ってくれていますので、文章からの印象と実際のあーちゃんの印象を比較してみるとまた面白いかもしれませんね。

 

 

 

 

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